【ブログ】受け入れ、解放してあげる痛み

2022/09/06

施術中、患者さんが「そこ痛いっ」「効く~」と顔をしかめる時があります。

凝っているピンポイントの部位を押した時に、いた気持ち良い『響く』ような場所があります。そこを指圧しているのですね。

そのとき患者さんに私は必ず「なるべく身体の力を抜いて、呼吸を止めずに痛みを逃がすようにイメージしてください」と伝えます。


痛い時というのは、ささくれのような小さい傷の痛みでも不快でつらいものですよね。

痛みを感じる事が多い時は気持ちもなかなか穏やかでいられません。段々と滅入ってきて落ち込んでしまいます。


ですがそんな時、まず呼吸と痛みを認める事に意識を向けます。自分の痛みに対して寛容になるように。


呼吸を止めない事を意識し、痛みを受け入れ認める。そして意識している呼吸によってその痛みを吐き出してあげるイメージです。

呼吸は鼻から吸って口から吐き出します。吸って吐く時の切り替わりは風船がゆっくり引力に引き寄せられて着地する時のように、できるだけふんわりと柔らかく。

数回繰り返すだけで気持ちが少しの間だけ穏やかになれることに気が付きます。



痛みに囚われている時は、そのほんの少しだけ穏やかな気持ちを取り戻していくことによってとても楽になるのではないかと思います。

まずは一秒、そして十秒、徐々に長くしていく事によって気持ちが前向きになっていくのを感じます。


大切な事は痛みを否定せず、受け入れ寛容になることです。




しかしこれは『痛み』に限らず普段、私達が不快に感じる様々な事に応用できるのではないでしょうか。

例えば『怒り』や『不安』など感情的、精神的なものに対しても、同様の対応をしていくと同じように穏やかな気持ちを少しでも取り戻す事ができます。


もちろん絶対ではありませんし、どんな痛みやどんな不快なものにも対応できるものでも無く、個人差もあるかと思いますが、そういった訓練をする事である程度の痛みや不快によって滅入り切ってしまうということは避けられるのではないかと思います。

痛みや不快と感じるものに、人それぞれにどう対応するか様々だと思いますが、一つのおまじないのようなものとして私は実践しています。

それでも落ち込むときはあります(笑)


マッサージを受けている時に痛いと感じたり、普段の生活で痛みや不快と感じた時は、まず寛容に受け入れ解放してあげる。


どちらもほんの少しだけ楽になるかもしれません。




  中野



 

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